メッセージ

2024年4月21日(日)のメッセージ

それしか・・・
伯じられるものが・・・

「初めに言があった。・・・言は肉となって、わたしたちの間に宿られた。」
(ヨハネによる福音書‬ 1章1〜5、14〜18節‬:日本聖書協会 新共同訳 新約聖書)

矢野眞実

今朝の聖書箇所は、「ヨハネによる福音書」の冒頭、「初めに言があった」(1) と始まる有名な箇所です。そしてそれは、聖書全体のメッセージがそこに集約されていると言っても過言でない。そのような箇所でもあります。

そこには、ヨハネにとって譲ることのできない真実なる神の生命線がありました。ポーズでない神の真実がそこにかかっているからで、単なる悟りや観念でないキリスト信仰の生命線がそこにあるからです。

とはいえ、とりわけ難解な箇所と言えるかもしれません。それは、ヨハネの福音書を書いてまとめた者(たち)が私たちとは趣を異にする文化圏に生き、しかも同時に2つの文化を背景にして語っているためです。
一つはギリシア世界の文化であり、一つは旧約世界のそれです。

ヨハネの福音書はそこで、何を語ろうとしているのか。読む者たちに、何を伝えんとしているのでしょうか。
聖書の信仰の深みを、同じ深みにおいて聴き取りたい。ヨハネの語りかけに静かに深く耳を澄ませられればと思います。

今回は、14節の「言は肉となって」を中心にして読み進めたいと思います。

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