2022年6月5日(日)のメッセージ
聖霊は語り続ける
「何の妨げもなく、神の国を宣べ伝え、主イエス・キリストについて教え続けた。」
(使徒言行録28章31節:日本聖書協会 新共同訳 新約聖書)
牧師 伊藤真嗣
使徒言行録の旅も今回で最終回です。そして本日はペンテコステ(聖霊降臨日)となります。教会ではクリスマス、イースターと並ぶ大切な日です。イエス・キリストの死後、使徒言行録2章では、弟子達と120人に聖霊が降り、教会が誕生しました。1人1人に聖霊が下りキリストの群れになったことが重要です。その恵みを現代の私たちも受け継いでいるのです。
「パウロは、自費で借りた家に丸二年間住んで、訪問する者はだれかれとなく歓迎し、全く自由に何の妨げもなく、神の国を宣べ伝え、主イエス・キリストについて教え続けた。」(30.31節)とあります。自由に福音を伝えるパウロを描いた後、ルカは使徒言行録を閉じています。しかしパウロの信仰の旅は終わりません。そしてこのことこそ、使徒言行録を貫くテーマです。しかもそこに、「全く自由に何の妨げもなく」とあります。「全く自由に」と訳されている言葉は、使徒言行録に何度も出てくる大事な言葉ですし、聖書は多種多様な神さまの書です。さまざまな解釈や読み方があってよいですし、全く「自由」とされているのが聖書なのです。使徒言行録から聖書は「部分からではなく全体から考える」ことが大事な信仰の書だと気付かされます。イエス・キリストを感じて聖書を自由に読みましょう。
そしてパウロの異邦人伝道は続きます。私たちも、「私は真理を知らされ、救いに入れてもらえてよかった」 と思うだけで信仰生活は終わり(ゴール)ではなく、28章のパウロ、弟子達のようにそこから隣人の救いを願い続ける旅が始まるのです。