2022年11月6日(日)のメッセージ
あふれる恵み
「ところが、女は答えて言った。『主よ、しかし、食卓の下の小犬も、子供のパン屑はいただきます。』」
(マルコによる福音書 7章28節:日本聖書協会 新共同訳 新約聖書)
牧師 伊藤真嗣
本日は幼児祝福礼拝です。1年前、この藤沢バプテスト教会に来て初めての記念礼拝がこの幼児祝福式でした。教会の子ども達は宝物とは言いますが、イエスさまは子どもを抱き上げて「天の国はこのような者が入る」と宣言されたように、子どもという存在は神の国にとってもまた特別な存在だと言うことだと思います。
一方で本日の箇所はマルコ7章24節から、イエスさまとある親子の物語です。異邦の地で、ギリシア人でシリア・フェニキア生まれの女性と、イエスさまが関わりを持たれたという出来事は、まさにユダヤの人たちにとっては、とんでもない状況であったということなのです。そのとんでもない状況の中で、イエスさまはこの異邦人の女性の訴えを聞きます。
彼女には一人娘がいました。幼いその娘が悪霊にとりつかれてしまっていたのです。何とか早く治してほしい、助けてほしい、あちこちで癒しの業を行われたというイエスさまの噂を聞きつけて、母親であるこの女性は、ただちに、まっすぐにイエスのもとに飛び込んで来たのです。そして、初めて会った、このお方の足元にひざまずき、ひれ伏し、「悪霊を追い出してください」と、懇願したのでした。「主よ、しかし、食卓の下の小犬も、子どものパン屑はいただきます」(28節)子どもの食べた後に残った、そのパン屑でもいい、それが欲しいのです。
主イエスからいただけるパン、そこに全てがかかっていると信じて求めるのです。主イエスは、この女性のひたすらな願い、パン屑であったとしても、あなたのパンを頂きたいとの言葉を受けて、祝福に変えられそしてそれ程まで熱心に求める姿をご覧になり、答えられます。そして子ども達も祝福されることを感謝します。