2022年12月11日(日)のメッセージ
イエスの誕生の約束
「おめでとう、恵まれた方。主があなたと共におられる。」
（ルカによる福音書 1章28節：日本聖書協会 新共同訳 新約聖書）
牧師 伊藤真嗣
マリアの受胎告知の記事を読みましょう。有名な物語ですが、ルカ福音書ではその物語が1章26節以下にあります。天使ガブリエルがナザレの町に住むマリアという娘に現れ、「おめでとう、恵まれた方。主があなたと共におられる」（28）と挨拶し、その後に子が生まれることが告知されています。
当時、未婚の女性が妊娠すると殺される可能性がありましたが、マリアは御使に対して「私は主のはしためです。お言葉どおりこの身に成りますように」と答えます（38）、この言葉はまさに命がけの言葉であったのです。 この言葉はよく「御心のままに」と訳されますが、あるがままに主に委ねていけば、「神にできないことはない」（37）のです。
私たちはルカによるイエスさまの降誕物語、そしてマリアの言葉を「信仰告白」として受けとめます。
先週はヨハネ、今週はイエス誕生の約束がタイトルでしたが、著者ルカが伝えたいことは、エリサベトもマリアも決して特別な人ではなく、1人の人間として神さまから思いがけない困難を与えられ、おろおろしながらも、神さまの言葉を信仰を持って受け入れていったことです。