メッセージ

2023年1月1日(日)のメッセージ

12歳のイエス

「イエスは知恵が増し、背丈も伸び、神と人とに愛された。」
(ルカによる福音書 2章52節:日本聖書協会 新共同訳 新約聖書)

牧師 伊藤真嗣

新年明けましておめでとうございます。2023年は新しい気持ちで共に主に仕えていきましょう。

さてルカはナザレという村で成長される12歳のイエスさまの姿を書いています。少年時代のイエスさまを物語る唯一のエピソード、それが今日の聖書の箇所です。「幼子はたくましく育ち、知恵に満ち、神の恵みに包まれていた」(40)「イエスは知恵が増し、背丈も伸び、神と人とに愛された」(52)ここには、イエスさまは幼子から成長して、だんだん背丈も大きくなったという、人間の子どもとして「当たり前」の姿が語られているのです。そして41節では、過越祭でエルサレムに旅をした途中、イエスさまがいなくなってしまい、両親が3日間探し回るという話しです。

イエスさまはシナゴクで礼拝をしていました。「どうしてわたしを捜したのですか。わたしが自分の父の家にいるのは当たり前と言うことを、知らなかったのですか」(49)ここで教えられることは、この世の父ではなく、まず「父なる神」を見上げ御言葉をいただく信仰、「父なる神」とを見失わず歩む信仰を第一とすることがわたしたちクリスチャンにとって「当たり前のこと」とならなくてはならないということです。

そのことによって、初めてわたしたちは、この世の「家族関係」が本当のものとなります。自分勝手に子に対して期待する親心、親へもっともっとと甘え放題に愛情を求める子の心、このような家族関係から一旦離れなくては、わたしたちは本当に家族にはなれません。たとえ離れ離れになってしまったり、コロナ禍で病気や入院したり、なかなか会えなくなったとしても、「もとの場所」、(礼拝・聖書)に戻れば、私たちはイエス・キリストに繋がることができる。そこで励まし、祈り、癒される「愛の共同体」なのです。

2023年、藤沢バプテスト教会は伝道開始61周年となりこの世界、社会、地域の中でそんなコミュニティを作りたいです。そのためにはまず父なる神を中心とした家族関係、「神の家族」となることが、わたしたちにとって「当たり前」のこととなるように、2023年もまた、主を見上げて歩みたいと思います。

前回のメッセージ