メッセージ

2023年3月12日(日)のメッセージ

受難節③「主がお入り用なのです」

「イエスはこのように話してから、先に立って進み、エルサレムに上って行かれた。」
(ルカによる福音書 19章28節‬:日本聖書協会 新共同訳 新約聖書)

牧師 伊藤真嗣

本日は東日本大震災を覚える礼拝を共に捧げております。12年経ちましたが、いまだ私たちに大きな心の傷を残しています。目に見える復興はあっても、目に見えないところで置き去りにされている方々の計り知れない心の痛みを覚えます。世界は新型コロナウイルスを通して、共に苦しみ、うめいています。今一度レントの時、東日本大震災を思い起こし、神の御心に従い、言葉に表せない切なるうめきをもって共に祈りたいと思います。

ルカ19章28節から、イエスさまと弟子達はエルサレム入城を果たします。いよいよ主はメシアとして歩まれます。タイトルに「主がお入り用なのです」(34)とあるように、私たちの人生にもそれぞれの生活で置かれた状況がありますが、そのなかで主のご計画があり、主が働き、意志が示された先に道が開かれるのです。

「主の名によって来られる方、王に、 祝福があるように。 天には平和、 いと高きところには栄光」(38‬)。神さまが必要としてくださる時、目を注ぐ時、小さな私たちが、主がお入り用としておられ、主の尊い御用のために用いてくださるところに大きな喜びがあります。たとえ試練の中にあったとしても、主の意志が働き、私たちを生かしてくださる方が、今日もいてくださることに感謝致します。その方の手に自分が握られていることに気づいてこそ、私たちの人生は素晴らしいものと変えられるのです。「わたしの恵みはあなたに十分である。力は弱さの中でこそ十分に発揮されるのだ」(コリントの信徒への手紙二‬ ‭12‬:‭9‬)十字架のイエス・キリストの招きに従えば心の痛みも恵みへと変えられます。そのことを、12年目を迎えた3.11に、共に覚えたいと思います。‬‬‬‬‬‬‬‬‬

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