メッセージ

2023年4月16日(日)のメッセージ

福音を恥としない

「わたしは、ギリシア人にも未開の人にも、知恵のある人にもない人にも、果たすべき責任があります。」
(ローマの信徒への手紙 1章14節‬:日本聖書協会 新共同訳 新約聖書)

牧師 伊藤真嗣

「果たすべき責任」とは、本来、負債・借金を意味する言葉で、「返済すべきもの」の意味があるのです。パウロは借りがある、しかも、ばく大な借りがあると言っているのです。

パウロはなぜ、そこまで福音のために「果たすべき責任がある」と言っているのでしょうか。かつてパウロはダマスコの途上でイエスさまが彼を罰しても言い訳ができないほどの罪人であったのにも拘わらず、復活のイエスさまは、彼の罪を赦し、福音を宣べ伝える異邦人のための使徒として彼を召し出され、祝福して下さったのです。ですから、彼は福音に対してばく大な借りがあると告白しているのです。

パウロがイエス・キリストと出会ってから、イエス・キリストの救いの良き知らせ、いわば、福音を宣べ伝えなければならないという、大きな借りができたと彼は思っているわけです。パウロは死ぬまでその借りを返していくことが、自分の使命と思っていたのです。

「福音」、それは、都会の人にも、未開の人にも、知識人にも、そうでない人にも、あらゆる人に与えられるべき「人類の共有財産」です。すべての人が、当たり前に持つべき「共有財産」です。わたしたちも、このような福音に対する熱い信仰をパウロから学びたいと思います。

わたしたちには、「果たすべき責任」があるのです。多くの信仰の借りがあるのです。福音に対する多くの借り、ばく大な借り、「果たすべき責任」を持って、そして、その責任を、本当に真剣な気持ちを持って返していく者でありたいと思います。

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