2023年4月23日(日)のメッセージ
正しい者は誰もいない
「すべて律法の言うところは、律法の下にいる人々に向けられています。」
(ローマの信徒への手紙 3章19節:日本聖書協会 新共同訳 新約聖書)
牧師 伊藤真嗣
本日はパウロの有名な言葉で、「救済論」と呼ばれる聖書箇所です。
一方コヘレトの言葉で「すべては虚しい」という有名ない御言葉がありますが、これは単にこの世を悲観して「諦めた」、人生を「達観」しているのではなく、この世のことではなく、再び主に向き直す「生き方」へと問われているのです。ですから、パウロも「正しい者はいない」と言うのに、「わかったよ」「そんなの知ってる」とそうではなくて、自分自身を神さまに向けて行く大切さを教えているのだと気付きます。
そしてパウロが伝えたように、私たちは、全ての人が「罪人」であることを知っています。しかし、私たちは知っています、主イエス・キリストこそが私たちの救いであり、この方によってのみ「希望」があるということを。 律法によっては、だれひとり神の前に義と認められることのない私たちに、律法とは別の、律法が本当の意味であかししていた神の義が示されたのです。
「正しい者は誰もいない」(タイトル)と同時に、「本当の正しさ」はどこにあるのか。私たちは罪ある人間です。しかし「神を探し求める信仰」によってのみ、「本当の救いの生き方」へと招かれているのです。「イエス・キリストという光」のもとで、信仰によって罪赦され歩んでいきたいと思います。