メッセージ

2023年4月30日(日)のメッセージ

神の恵みによる義

「すなわち、イエス・キリストを信じることにより、信じる者すべてに与えられる神の義です。」
(ローマの信徒への手紙 3章22節‬:日本聖書協会 新共同訳 新約聖書)

牧師 伊藤真嗣

ローマの信徒への手紙は、パウロ独特の神学的な手紙で、まるで哲学的にも思えますが、「信仰者」の手紙なのです。ローマ教会への愛と平和の手紙となります。

前回の10節には‬「正しい者はいない。一人もいない。(3:10)と書かれていますが、これは口語訳では「義人はいない。ひとりもいない。」という言葉を使っています。義人、つまり正しい人は「神さま(イエス・キリスト)1人」だということを指しています。神さまの正義は「義」となるのです。義とはギリシャ語で「デイカイオスネー」、つまり「神の前に正しい基準を置く」考え方、感じ方、行動におくる正しさ」と定義され、ヘブライ語では「ツェダカー」と施しを意味する言葉でもあります。

私たち人間は、神の前にはすべての人が罪人であることを聖書は明確に語っています。このような罪に満ちた人生から抜け出すには、まず、自分自身の人生をキリストに「明け渡す」ことです。私たちは、キリストに自分の人生を委ね、聖書のみ言葉によって心を満たすことが何よりも優先しなければならないことであり、大切なことなのです。

愛に満ちた神は、このような罪深い者たちのために、御子イエス・キリストを救い主として、この世に遣わしてくださいました。罪のない33年間の地上の生活を送られたイエスさまは、その生涯の最後に十字架に架かって、身代わりに死んでくださり、また三日目に復活されて、今も生きていられるわたしたちの救い主なのです。

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