2024年3月24日(日)のメッセージ
成し遂げられた
「イエスは、すべてのことが今や成し遂げられたのを知り、「渇く」と言われた。」
(ヨハネによる福音書 19章28節:日本聖書協会 新共同訳 新約聖書)
牧師 伊藤真嗣
いよいよ主イエスの受難の時を迎え、ヨハネ19章には、主の十字架の前後の出来事が描かれています。
「この後、イエスは、すべてのことが今や成し遂げられたのを知り、「渇く」と言われた。こうして、聖書の言葉が実現した。イエスは、このぶどう酒を受けると、「成し遂げられた」と言い、頭を垂れて息を引き取られた。」(28.30)
これは十字架の7つの言葉の1つで今週木曜日の受難日祈祷会でも朗読する言葉ですが、「わたしは渇く」とは、主イエスの肉体的・魂の渇きの言葉であり、聖書の預言の成就でもあります。主は私たちの魂の救いのために、全生命、全生涯をかけてくださり、今もなお生きておられます。ここに神の最も大きな「愛」があります!
「友のために自分の命を捨てること、これ以上に大きな愛はない。(ヨハネによる福音書15:13)イエスさまは、罪人の私たちを「友」と呼び、友として「愛して」くださった。罪ある私たちに「新しい命」を与えるために十字架にかかって死んでくださったのです。犠牲はもう必要ありません。そして、イエスさまが十字架に捨てられた命が、私たちの中に生きるようになった。イエスさまは死に、私たちは生きたのです。この意味を深く味わいながら、受難週を迎えて、私たちも「誰かの友」となることができますように。心から祈ります。