メッセージ

2024年5月19日(日)のメッセージ

分かち合う世界

「『兄弟たち、わたしたちはどうしたらよいのですか』と言った。」
(使徒言行録‬ ‭2‬章37節‬‬‬:日本聖書協会 新共同訳 新約聖書)

牧師 伊藤真嗣

ペンテコステは、「50日目」という意味のギリシア語で、「聖霊降臨日」と言います。イエス・キリストが十字架で死なれて、3日後の朝に復活し、50日目に天から聖霊が弟子達に降りとどまった出来事です。いわば世界で初めての教会というものが誕生したという記事が書かれています。(使徒2:1-4)そして今日の場面は、使徒の一人であるペトロが民衆に向かってイエス・キリストの十字架の話しをし終わったところから始まります。このペトロの説教はキリスト教会における最初の説教と言って良いでしょう。

今日の箇所で注目したいのは46節です。「彼らは、使徒の教え、相互の交わり、パンを裂くこと、祈ることに熱心であった。」(42)私たちも互いに主の御言葉を学び合い、それぞれが良い交わりをし、パンを裂いて(主の晩餐)、祈り合った。このことを2000年間継続してきたのです。キリスト教は「交わり」の宗教です。私たちは「共有する」(44)と「分かち合う」(45)という言葉で表されるように、そのことによって、わたしたちはキリストに在って「一つ」にされてきたと言えます。しかし一方で世界はウクライナ・パレスチナ、ガザ衝突など争いの中で分断されています。世界が隣人のために喜びも痛みも「分かち合う世界」となるように。また教会も福音や働きを分かち合うことによって一人一人が豊かにされることが、ペンテコステが示す恵みではないでしょうか。

前回のメッセージ