2024年7月28日(日)のメッセージ
座っている者が立ち上がる時
「医者を必要とするのは、丈夫な人ではなく病人である。わたしが来たのは、正しい人を招くためではなく、罪人を招くためである。」
(マルコによる福音書 2章17節:日本聖書協会 新共同訳 新約聖書)
牧師 伊藤真嗣
出会いは私たちの生き方を変えます。イエスさまは一人の人に「目」をとめられます。収税所に座っている一人の人、弟子のレビです。そして、漁師たちにしたように、彼にも声をかけられ、その時と同じように、「わたしに従いなさい」と言われました。この時、声をかけられたその徴税人は何をしていたかというと、「座っていた」とあります。今日、私たちは、ここで、この「座っている」ということが示しているこの徴税人であるレビ(マタイ)の状況に思いを寄せたいと思うのです。イエスさまは、徴税人や罪人たちを、招き、受入れられたのです。この時代、レビが徴税人であったということ、そのような仕事をしていたという事実だけで、当時は「罪人」とみなされていました。しかし、イエスさまは、「意志の強い」律法を守るファリサイ人ではなく、徴税人として生きる人間、罪の中に生き、そこに座り込んで抜け出すことができない弱いレビだからこそ、彼を「選び召し出された」のでした。
今日も主は、頑なわたしたちにも、同じように呼びかけていらっしゃいます。「わたしに従いなさい、わたしの後についてきなさい。」
前回のメッセージ