メッセージ

2024年8月25日(日)のメッセージ

貧しいということ

「心の貧しい人々は、幸いである、 天の国はその人たちのものである。」
(マタイによる福音書 5章3節‬‬‬‬:日本聖書協会 新共同訳 新約聖書)

牧師 伊藤真嗣

マタイによる福音書の5章~7章まで 長いイエスさまのお言葉が書かれていて、それが「山上の説教」ですが、今日の箇所は有名な「心の貧しい人々は幸いだ」という言葉から始まる、9つの祝福の言葉です。

「心の貧しい人」とは、ヘブル語で「アナウィム」という言葉で表現されています。「アナウィム」は、この世で一人の人間が得られる権力、財力、知能、学歴、健康、体力、才能、美貌、精神力、助けてくれる国家、福祉・・・「何も持たない人」を意味する言葉です。しかし、持たないから失望するのではなく、逆に持っている事を誇るのではない、つまり持たない故に、神に「希望」をつなぐことを知っている、このような人たちのことを、ユダヤ人は「アナウィム」という言葉で表現しました。そして、イエスはこのような「アナウィム」こそが、天の国を得るだろうと、語ったのでした。

「心の貧しい人々は、幸いである、 天の国はその人たちのものである。」(3)
人間は人生に豊かさを求めてしまいます。しかし、「貧しい」と思う場所にこそ、「本当の豊かさ」、「本当の幸い」に気付くことができます。わたしたちは今日の礼拝で再びイエスさまの御言葉によって、もう一度、「幸いな道、恵み」を共に受け取りたいと思います。

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