2025年8月10日(日)のメッセージ
平和を夢見る
「彼らは剣を打ち直して鋤とし 槍を打ち直して鎌とする。 国は国に向かって剣を上げず もはや戦うことを学ばない。」
(ミカ書 4章3b節:日本聖書協会 新共同訳 旧約聖書)
牧師 伊藤真嗣
戦後80年、私たちは過去の戦争や過ちを振り返り、再び繰り返すことなく、平和を語り継ぎつつ、未来に向けて歩みたいと思います。1960年代アメリカで公民権運動を行った南部バプテストのキング牧師が1963年8月28日のワシントン大行進の時に行なった演説の一部を引用します。
「わたしは夢を持っています。それはいつの日かジョージアの赤土の上で、昔の奴隷の子孫と昔の奴隷主とが兄弟愛のテーブルに一緒に座ることができるようになる
実は、演説には続きがあります。
「私には夢がある、いつの日にか、すべての谷は隆起し、丘や山は低地となる。
荒地は平らになり、歪んだ地もまっすぐになる日が来ると。そして神の栄光が現
れ、すべての人々が共にその栄光を見るだろう」
この背景には、ミカの預言の中にあります「終わりの日」の預言です。この日、必ずすべての差別や対立が取り除かれ、すべての人が神の栄光を見るという、この神さまの約束を信じ続けることができたからです。そして、どんな困難なときにも、神さまが共におられるということを信じることができたからです。
平和を夢見る。神さまの幻は実現されるのです。戦争への雰囲気に飲み込まれるのではなく、平和の価値、平和の大切、平和への招きを語り合いたいのです。必ず「その日」はやってくる、「成就する」のだということをわたしたちはミカ書の約束を通して、「その日」を夢み、信じたいと思うのです。