2025年12月7日(日)のメッセージ
主の到来
「彼らは剣を打ち直して鋤とし 槍を打ち直して鎌とする。 国は国に向かって剣を上げず もはや戦うことを学ばない。」
(イザヤ書 2章4節:日本聖書協会 新共同訳 旧約聖書)
牧師 伊藤真嗣
アドベントに入りました。アドベントというラテン語は、もともと「到来」という意味の言葉で、この時期は、クリスマスの訪れを待ち望みつつ、神の子イエス・キリストが再びこの世にやって来ることを祈り過ごします。このイザヤ書は様々な箇所でキリストの到来を預言します。「終末」や「主の再臨」については、色々な解釈が出来ますが、マタイによる福音書24章36節以下には、「人の子は思いがけない時に来る」と語られており、イエス様が再びこの世へ訪れるとき、私たちはしっかりと目を覚まして、受け止める必要があります。
「キリストの到来」は神の永遠の愛が成就することです。近年、キリスト教ではこの聖書の終末思想はあまり関心を置かれませんでした。その理由は科学が急速に発展して、遠い出来事だと考えられてきたからです。しかし、世界を舞台にした戦争や、核開発競争が始まり、コロナ禍、気候変動、貧困、男女格差、自国優先主義などの世界の分断が続いています。互いに愛し合うシャロームの状態が失われています。
キリストの誕生を記念するクリスマスまで、あと約2週間。私たち1人1人が救いの完成への信頼によって、神の国の教えが伝えられるように、互いに愛を持って、私たちも祈りを合わせ備えていきましょう。そして平和の主が、国々の争いを裁き、多くの民を戒められ、剣を打ち直して鋤とし、槍を打ち直して鎌とする日が来ますようにお祈りします。


