メッセージ

2025年12月14日(日)のメッセージ

落ち着かない聖夜

「今日ダビデの町で、あなたがたのために救い主がお生まれになった。この方こそ主メシアである。」
(ルカによる福音書‬ ‭2‬章11節:日本聖書協会 新共同訳 新約聖書)

牧師 伊藤真嗣

いよいよまもなくクリスマスです。アドベントに主を迎える時を過ごしています。
しかし今日のタイトルのようにクリスマスなのに、なんだか落ち着いて居られない。
安心して心穏やかに過ごせない。家にいても家族や生活のことが大変で、平日は仕事や学校など、忙しく余計に気が滅入ってしまう。余計に虚しくなってしまう。不安で満たされてしまう。……クリスマスは静かに、穏やかに、今日の夜を過ごしたいのに。

「今日ダビデの町で、あなたがたのために救い主がお生まれになった」(11)
クリスマスの夜、救い主の誕生の知らせを最初に受けたのは、住む家もなく、家族もなく、社会的な権利も認められない、貧しく低くされていた羊飼い達でした。神が人となってこの地に来てくださった。この羊飼い達と同じように、イエスさまも生まれる部屋もなく、家畜小屋をベッドとし共に眠る、低められた状態でした。救い主として恵まれた場所ではなく、主はこのようにして私たちのもとへやって来てくださいました。

人は誰でも自分を高めようとすることで自分の存在価値を確認しようとし、自分の居場所がなくされば不安になります。しかし、低められた人の1人として、主イエスは、私たち一人一人のため、あなたのため、そしてあの人のために来られたのです。

今日、救い主がお生まれなったと聞いて、すぐには喜べない人に、それどころではない人に、神様は、「インマヌエル」(共にいる主)と出会わせました。恐れている人たちのために祈ります。主の栄光が照らされて救い主との出会いが導かれますように。天使の言葉が、星の光が、あなたを導いてくれますように。

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