2026年9月6日(日)のメッセージ
聖霊に押し出されて
「彼らは断食して祈り、二人の上に手を置いて出発させた。」
(使徒言行録 13章2-3節:日本聖書協会 新共同訳 新約聖書)
牧師 伊藤真嗣
前回からの続きで使徒言行録13章1節からは、聖書全体の「大きな分水嶺(分岐点)」となる重要な場面です。12章まではエルサレム教会を中心とした、ペトロやユダヤ人への伝道が描かれていました。しかし13章からは、舞台がアンティオキア教会に移ります。パウロを中心に、異邦人(ユダヤ人以外の人々)へと福音がいよいよ世界へ広がり始めるのです。
13章の冒頭には、アンティオキア教会の5人のリーダーの名が記されています。初代教会は非常に個性豊かなメンバーで構成されていました。中でも有名なのが、のちにパウロと共に伝道旅行へ旅立つ、キプロス島出身のバルナバです。アンティオキア教会の人々が心を合わせて主を礼拝し、断食して祈っていると、聖霊からこのような示しがありました。
さあ、バルナバとサウロをわたしのために選び出しなさい。わたしが前もって二人に決めておいた仕事に当たらせるために。」(2節)
彼らはさらに祈りを重ね、この言葉に従いました。教会の人々は二人の上に手を置いて(按手して)、宣教へと送り出します。このとき、二人はこれからどんな試練や出来事が待ち受けているか想像もついていませんでした。しかし、「これこそが神さまの備えてくださった使命だ」と強く確信し、信仰の一歩を踏み出したのです。
伝道とは、熱心な「個人」の働きではなく、「教会全体」の働きです。私たちの藤沢教会も1962年の開拓当初、渡辺邦博先生や福永陽一郎先生をはじめとする個性豊かなメンバーが集められ、主に仕えて歩み始めました。先人たちからバトンを受け取った私たちは、これからどのようなビジョンを持って歩んでいくべきでしょうか。初代教会から2000年が経った今、私たちも主の証人として、置かれたこの地で共に福音を伝え続けていきましょう。


